中高年の人の膝の痛みの原因として最も多いのが、変形性膝関節症で、膝の関節の軟骨がすり減ったために痛みが起こります。また、この病気は女性に多く見られます。最初のころは、正座や椅子から立ちあがるとき、歩き出す時などに痛みが出るのが特徴です。次第に階段の上がり下りや平地の歩行でも痛みが出てきます。そのうちに膝に水がたまって腫れ、さらに酷くなると、膝の曲げ伸ばしの度にギシギシ音がしたり、膝が曲がったままになってしまうこともあります。
腰痛は人類が二本足で歩き始めた時から起こったもので、人類の宿命と言えます。腰痛は気候の影響を受けやすく、特に冷えと湿気が痛みの原因で体内の気・血の流れが滞ると、痛みが引き起こされます。
腰痛の原因には姿勢の悪さやケガなどの外傷、慢性病や老化による機能低下などがあります。腰痛を伴う疾患には、ぎっくり腰や腰部椎間板ヘルニア、慢性関節リウマチ、坐骨神経痛、脊柱管狭窄症、骨粗鬆症などがあります。
西洋医学の治療では痛みを抑えるために消炎鎮痛剤の内服や関節へステロイド、ヒアルロン酸などを注射します。また、関節に水がたまった時は注射器で水を抜きます。
中国医学には痛みに対しても多くの治療法があります。単なる痛み止めではありません。痛みが発症した季節、原因、痛みの性質と特徴、場所、体質、全身の状態から総合的に分析し、それに合わせて体質を改善し、痛みを治します。
腰痛対策は、腎の強化と気血(きけつ)を補うことで、正気(抵抗力・免疫力)を養い身体全体の機能を高めることで痛みの改善をはかります。
痛みの相談が多い疾患は
頭痛、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)、首痛、変形性頚椎症、腰痛、坐骨神経痛、ぎっくり腰、脊柱管狭窄症、腰痛すべり症、椎間板ヘルニア、関節リウマチ、腱鞘炎、股関節痛、変形性膝関節症、肋間神経痛、三叉神経痛、後頭神経痛、痛風、帯状疱疹後神経痛、こむら返りなど