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瘀血(おけつ)と不妊

血液は体のすみずみまで栄養や酸素を運び、老廃物を排泄する大切な役割を担っています。中医学では血液の流れが悪くなり、それに伴うさまざまな不快な症状が現れることを「瘀血」と呼んでいます。

古くから瘀血の女性は妊娠しにくいと言われています。瘀血の特徴を表す三大症状に「しこり、痛み、黒ずみ」があります。「しこり」とは子宮筋腫や子宮内膜症、痔、ポリープ、肩こりや静脈瘤などがこれにあたります。

「痛み」とは頭痛や月経痛、首筋や肩、背中の痛みなどが含まれています。そして「黒ずみ」とは月経血がどす黒く粘りがある、レバー状の塊がある、肌のくすみやシミ、歯茎や唇の黒ずみ、舌の表面に紫色の斑点がある、目の周りが黒ずむなどが含まれています。

瘀血を改善するのに活血化瘀(かっけつかお)という方法を用います。活血化瘀の方法は不妊の原因となる子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫(らんそうのうしゅ)や癒着などが起こるのを防ぎ、さらに骨盤の血液を改善し、新鮮な血液が十分に卵巣や子宮に行き渡るようにします。これにより卵胞の発育がよくなり、排卵や着床が促進され、妊娠しやすい条件が整ってくるのです。

代表的な漢方薬に冠元顆粒(かんげんかりゅう)、血府逐瘀丸(けっぷちくおがん)などがあります。