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高プロラクチン血症と不妊

不妊の原因となる高プロラクチン血症とは授乳をしていないにもかかわらず血中の乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)の値が高くなってしまう状態です。

脳下垂体から分泌されるプロラクチンというホルモンには、乳汁の分泌を促す働きがあります。
授乳中には月経がこないことでもわかるように、血中プロラクチン値が高くなると、卵子をつくる機能が低下し、無排卵、排卵困難、無月経になることもあります。また、黄体期に胸が張りやすく、乳汁が溢れ出すこともあります。

高プロラクチン血症の場合、プロラクチンの分泌を抑える薬の使用が一般的ですが副作用で、はきけ、めまい、ふらつきなどが現れて飲めない人もいます。

中国漢方では、古くから炒麦芽(いりばくが)を断乳(授乳をやめること)に使ってきた経験から、高プロラクチン血症の人に応用したところ、ホルモンの状態が改善し、有効であることがわかってきました。
炒麦芽(いりばくが)とは皮付きの麦を発芽させ、弱火で炒ったものです。のみやすい粉末エキス剤として炒麦芽エキスや晶三仙(しょうさんせん)などがあります。

中国漢方では、高プロラクチン血症も周期療法を中心に炒麦芽などの生薬を併用する方法をとります。また、プロラクチンはストレスが強い時に多く分泌されるので、乳房が張りやすく痛みを伴ったり、月経前にイライラしやすいなど気のめぐりが悪い場合は逍遥散(しょうようさん)などの漢方薬を用いることもあります。